- 伊達市早わかりガイド
伊達市早わかりガイド
北海道伊達市について、はじめてさんにもすぐにわかる基本情報をまとめました。
どこにあるの? どんな街? 見どころは?
豊かな自然、貴重な歴史、多彩な特産品に恵まれたこの地の魅力をご紹介!
どこにあるの?どんな街?

伊達市の面積は約444㎢で、東京23区の約7割の広さに、人口約31,000人が暮らしています。2006年に旧伊達市と旧大滝村(現大滝区)が飛び地合併して、積雪が少なく四季を通じて温暖な「伊達地域」と、冷涼で雪が多く自然豊かな「大滝区」という、2つの顔を持ちます。北海道の中でも過ごしやすい気候に恵まれていることから「北の湘南」と呼ばれ、北海道内外からの「移住のまち」としても人気です。
市街地エリア

伊達市の中心部
南にJR伊達紋別駅、北に高速道路の伊達ICがあり、観光や生活の中心エリア。総合公園だて歴史の杜内には、歴史や文化を体験できるミュージアム、地元の特産物がそろう道の駅、歴史的な建造物など、おすすめスポットがいろいろ。白壁と瓦屋根が特徴の武家屋敷風街並みも魅力です。
大滝(おおたき)エリア(大滝区)

大自然に囲まれて温泉三昧
伊達地域から壮瞥町をはさんで北東の山間部にある、自然豊かなエリア。北湯沢温泉郷には個性豊かな宿が建ち並び、四季折々に楽しみがあります。三階滝の渓流美も必見。大滝総合運動公園を拠点として、春~秋はノルディックウォーキング、冬はクロスカントリーが楽しめます。
有珠(うす)・長和(ながわ)エリア

山・海・歴史を満喫
北に活火山・有珠山、南に噴火湾というダイナミックな自然に恵まれ、さまざまなアクティビティが楽しめます。国の史跡・北海道遺産の有珠善光寺は、1200年の歴史を今に伝える名所で、境内には春の桜、夏の紫陽花など、四季それぞれを彩る花や木も見事です。
黄金(こがね)エリア

縄文遺跡に注目
中心市街地の東南に位置し、室蘭市に隣接。噴火湾を見下ろす丘の上にある北黄金貝塚は、ユネスコ世界遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成遺産のひとつとして注目を集めています。また、車で数分の牛舎川遊歩道は水辺のウォーキングコースとしておすすめ。
周辺には洞爺湖、登別温泉
など
見どころいっぱい!
伊達市の有珠山南外輪山遊歩道や北湯沢温泉などが支笏洞爺国立公園に含まれるほか、周囲には洞爺湖や支笏湖、登別温泉と地獄谷、羊蹄山など、変化にとんだ観光地が点在します。また、有数の工業都市・室蘭、アイヌ文化伝承施設ウポポイ・白老、一大リゾート・ニセコなどに足をのばすのにも便利です。

洞爺湖

登別地獄谷

ニセコ
どんな歴史がある?
この土地に根づいていた縄文~アイヌの文化と、
明治初期にもたらされた武家文化が融合して、独特の風土が形成されました。


約9,000年前から人が住んでいた縄文文化の痕跡
伊達市の北黄金貝塚は、縄文文化を今に伝える貴重な史跡です。北海道最大級を誇る貝塚にはお墓や水場が残され、当時の暮らしの様子を知る手がかりとなっています。狩猟・採集・漁労を基盤とし、約9,000年以上も自然と共生しながら定住生活を続けた点が特徴です。13世紀頃からは、コタン(集落)などアイヌ文化の様々な要素がみられます。
仙台藩・亘理伊達家が集団移住
明治時代、仙台藩の分家・亘理伊達家(わたりだてけ)の当主 伊達邦成(くにしげ)は、戊辰戦争で領地を失った後、家臣や職人ら約2,700人を率いて現在の伊達市へと移住しました。移住後の生活は困難を極めましたが、家臣たちの邦成への忠誠と信頼が支えとなり、新天地に「伊達」の名を刻む礎が築かれたのです。


今も残り続ける歴史資源が点在
862年開基の「善光寺」は有珠山の噴火にも耐え、現在も国の史跡として当時の姿を残しています。また、明治期に伊達邦成が築いた「旧伊達邸庭園」は、日本最後の城郭的施設とも言われる貴重な歴史遺産です。さらに、明治時代初期に伝えられた北海道で唯一生産されている「藍」など、伊達市には歴史と文化を伝える貴重な資源が数多く点在します。
特産品はどんなもの?
活火山である有珠山と噴火湾(内浦湾)がもたらす自然の恵みを受けて、
伊達市では農業・水産業が盛んです。
四季折々の豊かな旬の味覚は高く評価されています。

夏は涼しく、冬は温暖で雪が少ない気候を生かして、野菜を中心に果物、米の生産などを展開。北海道内有数の農産地となっています。キャベツ、ブロッコリー、レタスなどの「春早出し野菜」から、寒い時期も出荷が安定している「冬野菜」など、100品目200種以上あるといわれる多種多様な「伊達野菜」は直売所でも人気です。メロン、りんご、いちごなどの果物や、大滝区で栽培されるきのこも特産品。

噴火湾(内浦湾)に面した伊達市は、江戸時代の頃から水産業が盛ん。特に近年は、旧来の「とる漁業」から「育てる漁業」への転換が成功し、ホタテ、サケ・マス、マツカワカレイなどが人気を集めています。特に体長35センチ以上のマツカワは「王鰈(おうちょう)」というブランド魚として珍重されます。

四季を通じて気候が温暖なため、長い期間放牧ができ、健康的な酪農が行われています。ホルスタイン種、ジャージー種、ブラウンスイス種などの乳牛が飼育され、「白いプリン」などの乳製品も人気。また、製造時の副産物「ホエー」を利用して育てられた「黄金豚(こがねとん)」は、やわらかくジューシーな肉質が評判です。

明治初期に宮城県柴田町からの移住者によって、藍の栽培がいち早く伝えられた伊達地域は、温暖な気候を生かして北海道随一の生産地に。現在、北海道で唯一伊達市北黄金町のみで藍の生産が行われています。Tシャツや帽子、団扇などの藍染め製品がおみやげで買えるほか、だて歴史文化ミュージアムなどで藍染め体験も可能です。