天長年間(824~834)、慈覚大師円仁が阿弥陀如来像を安置したことを開基とし、江戸時代の文化元年(1804年)徳川家斉によって蝦夷三官寺の一つとして建てられた歴史ある寺院です。1974年に境内一帯が国の史跡に指定され、2018年に北海道遺産に選定されました。
穏やかな内浦湾に面したエリアに位置し、境内には四季を彩るさまざまな木や花が植えられていることから伊達市の花の名所としても有名です。
寺院の正式な名称は大臼山道場院 善光寺。茅葺屋根の本堂と庫裏はいずれも江戸時代後期に建立され、当時の生活様式が息づく歴史的建造物として現在も拝観できます。大きく迫力のある茅葺屋根が特徴で、境内に向かって縁側を持つ客殿には日本建築の意匠を随所に見ることができます。これらの建物は、江戸時代の改築・増築以降も有珠山の度重なる噴火を乗り越え、良好な状態で今日まで残されており、往時の面影を今に伝えています。
境内には樹齢200年を超える桜の巨木が点在し、なかでも巨石を割って成長した「石割桜」が有名。敷地の奥に佇むこの桜も、今なお春には花を咲かせ、訪れる人を魅了します。
そのほか枝垂桜や八重桜もあり、有珠善光寺は桜の名所として知られています。花見の季節には多くの人が訪れ、境内は華やかな雰囲気に包まれます。
また、初夏にはアジサイが咲き誇り、秋には紅葉が彩りを添えるなど、四季折々に自然の美しさを楽しめる花の名所でもあります。
有珠山の噴火などの災害にあいながらも、本堂などは被害を免れ、当時の趣をそのまま残す有珠善光寺。境内一帯が国の史跡に指定されているほか、重要文化財に指定されている数々の宝物を保有、境内の善光寺宝物館にて保管展示されています。
当時の幕府や朝廷関係資料などの国指定重要文化財が合計62点、道有形文化財、アイヌ民族資料なども展示保管されています。(要予約)
〈桜ピンクの春〉〈潮風と祭りの夏〉〈味覚が深まる秋〉〈雪見温泉の冬〉 お気に入りの伊達時間を見つけてください。
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